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対照的な2チーム

 ヤクルトがセ・リーグで首位を快走しています。先発陣はリーグ随一の陣容。打線は打順に適した選手がそろっており、唯一の弱点だった長距離打者の不在はバレンティンの活躍で埋まっています。
 小川監督は代行の肩書が取れても、自然体で采配を振るい、選手に過度の重圧を掛けることなく、伸び伸びと力を発揮させているように見えます。自らがトップになってからつくった昨季途中からのいい流れを、そのまま持ち込んでいるようですね。
 パでは楽天が対照的な内容で苦戦しています。星野監督は交流戦を前にコーチ8人を配置転換する荒療治を施しました。しかし、プレーするのは選手であり、不調に陥っている打線を根本から立て直すことは望めません。
 星野監督に絶大な存在感があるだけに、選手は常にベンチから重圧を感じていると思います。もともと打力のある選手が乏しかったチームです。大リーグから復帰した岩村、松井稼両選手もピークを越えており、絶対的な打者はいません。
 これで首脳陣を入れ替えるとなると、選手は一層ベンチの顔色を見るようになり、プレーが萎縮していく危険性が増すのではないでしょうか。鉄拳への免疫も乏しく、おとなしくなったとされる今の選手たちにはヤクルトのベンチのようなムードをつくっていく方が浮上への近道なのかもしれませんね。

diary2011/06/09

いい投手の条件

 斎藤佑樹投手(日本ハム)が左脇腹を痛めて戦列を離れました。野手は打撃でよく痛める所です。投手ではあまり聞いたことがありません。野手なら癖になってなかなか治らない故障だけに心配ですね。
 降板前の投球を見る限り、異変は見当たりませんでした。いつものように140キロに満たない直球でも何とかしのいだという印象を受けていました。
 本人によると試合前のブルペンで違和感を覚えたそうです。本当にそこだけで痛めたのでしょうか。今までの練習などで、上体をひねる動作で無理が生じていたのでしょうか。アマチュア時代と違ってプロでは毎日、野球をやっています。自主トレからキャンプ、オープン戦と蓄積されていた疲労がこんな形で出たことも考えられます。
 ただ、故障がシーズン序盤だったのは不幸中の幸いです。しかも肩や肘ではない。何より大事を取り、自ら早めに降板を申し出たことは大きかったです。
 斎藤は非常にクレバーな投手です。自分の置かれた状況を客観的に見詰めることができるからこそ、あれだけ注目される中で結果を残してきたのだと思っていました。この能力は自らの体を観察することについても言えると思います。
 ルーキーは故障を周囲に隠しがちで、無理をして選手生命を脅かすことさえあります。斎藤はその一歩手前で危険を察知し、自らストップをかけたように見えました。大けがをしないのはいい選手の条件です。

diary2011/05/31

初優勝への推進力

4月30日の楽天―オリックスの解説で、東日本大震災後初めて仙台を訪れました。北海道から仙台空港に着き、タクシーで球場に向かった時、津波の被害のすさまじさを目の当たりにしました。
 いまだに津波に押し流された車があちこちでひっくり返っていました。信号機は消え、警察官が交通整理をしていました。タクシーの運転手によると、とにかく人出が足りないそうです。実は彼も震災直後に空港ビルの上の階に避難し、間一髪で津波から逃れた一人でした。
 被災地の現実を細かく知ったわけではありませんが、「頑張って」とか「元気出して」とか言えない惨状だと思いました。
 高速道路に入ると、そこは全く津波の被害を受けていませんでした。こんなに違うものなのかと不思議な気持ちになりました。球場や周辺の街並みにもそう感じました。
 しかし、球場のスタンドの雰囲気は違いました。本拠地で2戦目でしたが、チームとともに頑張るという一体感にあふれていました。阪神大震災の年にオリックス戦で感じたものと似ていましたね。
 試合前に星野監督は本拠地1戦目に勝ち「ホッとした」と言っていました。重圧を感じるほど、注目度が高かったのです。今後も楽天は被災地にある球団として、常にその動向が注目されていくでしょう。それは球団史上初のリーグ優勝へ、推進力に変える可能性を秘めているものでもあると思っています。

diary2011/05/23

次回につながる被本塁打

 日本ハムのルーキー斎藤佑樹投手4月24日の楽天戦でデビューから2連勝を飾りました。初登板より直球が多かったです。山崎に許した本塁打は内角、外角、内角と3球続けて直球勝負した結果でした。
 しかも最後は捕手のサインに首を振り、自分の意思で直球を選んでいました。打者に直球を読まれていたと思いますが、こういう姿勢は好感が持てるし、変化球で逃げた印象が強い前回と比べると、たとえ打たれても次回につながると思いました。
 今は直球中心に組み立て、もちろん勝敗を最優先しつつ、打たれるコース、打ち取れるコースを肌で感じていけばいいと思います。初登板で井口資仁選手(ロッテ)に浴びた一発も直球でした。やはり球威でねじ伏せるのは相当の制球力がないと難しいです。
 しかし変化球、それもスライダーばかりでは、いつかはそれを待っている打者につかまります。そうならないためにも直球が多く必要です。
 それにしても、斎藤投手が投げると打線の援護が早いですね。ルーキーなので周囲は打ってやらないと、という意識が強いとはいっても…。一つは間合いが短く、野手が守りやすいことが背景にあると思います。もう一つは打たせて取る投球で、ゴロのアウトが多く、野手は守備でいい緊張感があり、打撃に好影響を及ぼしているように見えます。
 勝てる雰囲気があるだけに、それが消えないうちに追い込んでから変化球ではなく、直球で勝負するぐらいになってほしいと思います。

diary2011/05/11

次につながる投球を

 注目のルーキー斎藤佑樹投手(日本ハム)が初登板したロッテ戦で勝利投手になりました。初登板でありがちな緊張から制球難ということはなく、ストライクを取れていました。一回に2点を失った直後、4点の援護を受けました。5回4失点でも勝ち星が付くのは高校時代からそうだったように、やはり「何かを持っている」とあらためて感じました。
 しかし、内容的にはやや残念でした。一回、井口に外寄りの直球を右翼スタンドに運ばれ、球が走っていないことと球質の軽さを捕手とともに痛感したからでしょう。その後は変化球ばかりで、かわす投球に終始してしまいました。
 変化球は総じて低めに決まっていましたが、それを生かすために速球で内角を厳しく突くこともありませんでした。ロッテ打線はいつか直球が来ると思っていて、結果的に裏をかいた形になりました。率直に評価すると、今回はたまたま勝てたという印象がどうしても否めませんでした。
 徹底的に分析されるプロの世界で、次の相手に今回と同じ変化球一辺倒の攻めは通用しないと思います。何かを大きく変えないと、ローテーションを守り通していくのは難しいと思います。
 それが内角を攻める捕手の配球なのか、斎藤自身の打者に向かっていく姿勢なのか。球界待望のスター候補ですから、たとえ負けても次につながる投球を見せることに期待しています。

diary2011/05/03

野球への感謝

 先日、韓国プロ野球の開幕戦を見てきました。韓国野球を観戦するのは初めてで、春のキャンプで臨時コーチを務めたLGと斗山の対戦でした。  韓国は応援が組織化されていて、日本と同じように鳴り物を使うのですが、手法が全く違って興味深かったです。スタッフ不足でコーチが打撃投手になることを除くと、試合前の練習の流れは日本と変わりませんでした。
 食事会場が一つしかなく、両チームの選手、さらに報道陣が同じ所で食事をしていました。日本では見られない光景で選手がちょっとかわいそうだなと思いましたが、普通に野球をやれることはうらやましいとも思いました。
 4月12日には日本のプロ野球も開幕しました。東日本大震災による原発事故、余震といまだに不安定な状況が続いています。予断を許さないシーズンになると思います。
 韓国では日本の被害状況などを頻繁に尋ねられました。私が見た開幕戦では試合前に黙とうがささげられたり、義援金を集めるような場面はありませんでしたが、あらためて世界が関心を持つ程の震災だったのだと感じました。
 今季、ひょっとするとプロ野球は最後まで日程を消化できないかもしれません。関係者はまず野球ができることに感謝しつつ、それを絶えず胸に持ち続けるべきではないでしょうか。そして、何が起きても悔いのない毎日を過ごしてほしいと思います。

diary2011/04/27

予想に震災の影響も

 東日本大震災の影響で開幕は遅れ、日程が大きく変わってしまいました。それを踏まえ、今季のプロ野球の順位を予想したいと思います。

 パ・リーグは優勝がソフトバンク、以下西武、日本ハム、楽天、ロッテ、オリックスとみています。連覇を狙うソフトバンクは内川選手、細川選手、カブレラ選手を補強し、戦力的には抜けています。西武は新人の大石投手、2年目の菊池投手が戦力になれば優勝も狙えると思います。日本ハムは主力に故障が相次ぎ、ロッテは西岡選手(ツインズ)、小林宏投手(阪神)の抜けた穴が大きいと考えます。
 被災した楽天は当面、本拠地を使えません。例年のように寒さが残る中での試合がなくなったと前向きにも考えられますが、ホームでも選手が自宅から通えず、落ち着いて戦えないのは痛いですね。
 セは阪神、巨人、ヤクルト、中日、広島、横浜の順です。当初は2ケタ勝利を狙える沢村投手が加わり、巨人が1位と考えていました。しかし、楽天と同じく、しばらく本拠地の東京ドームで戦えません。ただでさえ統一球が導入され、得意の空中戦に持ち込みづらいのは、かなりのマイナス材料だと思います。
 阪神は城島が手術明けだが、開幕が遅れ、調整期間が延びたことはプラスだと思います。岩田の復帰などで懸案の投手陣が整備されました。ヤクルトは石川、館山、村中、由規と先発陣がリーグ随一の充実ぶりです。中日はチェン、吉見が故障で不安を抱えています。広島、横浜は戦力的に今季も苦戦必至だと思います。

diary2011/04/20

被災地の球児に配慮を

 東日本大震災の影響で中止も取りざたされた高校野球の選抜大会が予定通り、開催されました。高校生にとっては一生に一度かもしれない大舞台です。興行的な意味合いも強くありません。まさに被災者を勇気づける意義があると思っていたので、プロ野球と違って当初から開催に賛成でした。

 被災地への配慮から、ブラスバンドによる応援が禁止されて高校野球ならではの応援合戦が見られない寂しさはありました。そんな中でも被災地の高校生が母校を必死に応援する姿を見ると、やはり開催してよかったという思いが強くなりましたね。
 大会では東北高校をはじめ、被害が大きかった東北、関東地方のチームの苦戦が続きました。心情的にはもっと勝ち進んで欲しかったのですが、大震災の影響で調整が足りなかったことと無関係と思えない戦いぶりが目につきました。
 さらに、これらの高校がある地方は原発事故、計画停電など見通しが立たない問題を抱えていまうs。これから夏の選手権大会に向けても、少なからず影響を受けることになるでしょう。地元で本大会への予選を行えないケースが出てくるかもしれません。
 未曽有の災害です。運営サイドには今後、慣例を破ってでも、被災地にある高校が極端に不利にならないよう配慮することが求められているのではないでしょうか。

diary2011/04/13

球界の問題点

 東日本大震災の影響を考慮し、セ、パ両リーグともに開幕の延期を決めました。これが決定する間、球界が抱えている問題点が次々とあらわになっていきました。
 特にセ。信じられないことに当初は予定通り、3月25日に開幕するつもりでした。被災地はいまだに復興の光さえ見えない状態です。首都圏は電力不足でいつ大規模停電が起きるか分かりません。原発事故は予断を許さない状況が続いています。経営的に早く実施したいのは理解できますが、プロ野球への信頼を失墜させるほどの決定でした。
 近年、パの方が結束力や大胆な手を打つことではセを上回っていると見ていました。今回もセの保守的な悪い面が出ました。ヤクルト・宮本慎也選手の「(野球で)今勇気づけられると思っているなら思い上がりだと思う」という言葉はもっともだと思いました。
 加藤良三コミッショナーの指導力にも疑問符が付きます。こんな有事でこそ、12球団をまとめ上げるリーダーシップが求められると思います。自らに権限がないような口ぶりは、いかにも頼りなく映りました。
 ナイター自粛などの節電対策を打ち出していますが、それも批判をかわすためのように思えます。一番の問題はセの開幕を遅らせても、まだ時期尚早であることです。せめて開幕は球界で足並みをそろえられないのでしょうか。まだコミッショナーが力を発揮する機会はあります。

diary2011/04/03

真剣勝負の価値損なう私語

 3月1日に行われたプロ野球の実行委員会で、敵チームの選手との私語を慎むよう、全選手に通達することが決まりました。最近、選手同士がなれ合いになっていると感じていました。大相撲で八百長問題が起きたから動いたようにも映り、遅いくらいの措置ですが大歓迎です。
 私がプロに入ったころ、西武は他球団の選手と話すことを徹底して禁じていました。シーズン中に一緒に食事をするなんてもっての外。現在は当たり前になっている所属球団以外の選手と行う自主トレーニングなども、考えられないことでした。
 試合前に高校、大学の先輩らにあいさつに出向く慣習は理解できます。ただ、最低限のもので済ませられるはずで、長々と話す必要はありません。特に球場が開門し、客席のファンに見える所では避けるべきだと思っていました。
 試合中、塁上で守備側の選手と走者が談笑するシーンも、緊迫感を欠くと言われても仕方ありません。今の選手は互いに技術的な助言を送るほどで、その関係は昔とは様変わりしました。オンとオフの使い分けが上手になっているのかもしれません。
 きっちり使い分ければ問題ない、との意見もあるでしょう。しかし、ファンは厳しく、激しい真剣勝負を期待していると思います。せっかく好勝負をしても、誤解を招くような行為でその価値が損なわれてはもったいないですからね。

diary2011/03/28

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