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diary

WBC

 労働組合・日本プロ野球選手会はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の収益配分が改善されない場合、2013年に予定されている第3回大会に出場しないことを決定しました。
 これに先立って行われたオーナー会議では、WBC主催者との交渉団結成が発表されています。なかなか足並みがそろわない選手側と経営者側の思惑が珍しく一致しました。
 大会収益の66%を米大リーグ機構と大リーグ選手会が取り、日本は13%と聞くと、あまりに理不尽だと思います。日本は2大会連続で優勝し、国民的な盛り上がりを見せました。日本の野球ファンに多くの利益をもたらしていることは間違いありません。
 しかも、ほぼベストチームで臨んでいる日本に対し、メジャーは本腰を入れているとは言い難いメンバー構成です。選手は大会で故障するリスクと隣り合わせの中でプレーしています。相応の見返りがあってしかるべきだと思います。
 ただ、私も09年の第2回大会にコーチで参加しましたが、これら損得を超越した価値がある大会だとも思っています。サッカーの女子ワールドカップ(W杯)で日本代表の優勝からも分かるように、国民みんなで喜びを分かち合える、数少ないイベントの一つです。
 そしてプロの野球選手には唯一の真剣勝負の国際大会でもあります。選手会が拙速に不参加の結論を出すとは思えませんが、ここは一つ慎重に事を進めてもらいたいと思っています。

diary2011/08/16

分業制確立された日本ハム

 日本ハムがソフトバンクと激しく首位を争っています。日本ハムは球界で、最もフロントと現場の分業が確立されていると思っていました。それがうまく新陳代謝しながらチーム力を維持してきた、最大の要因だともみています。  過去、例えば外野陣では新庄剛志選手が引退すると森本稀哲選手が後を継ぎ、その森本選手が横浜に移籍した今季は中田翔選手が台頭しました。投手陣では岡島秀樹投手やマイケル中村投手、建山義紀投手らが去っていっても安定感をキープしています。
 絶対的なエース、ダルビッシュ有投手の存在が大きいのでしょうが、シーズン前に「今季こそ厳しいだろう」との予想が大半でも、終わってみると最低でも3位争いには絡んできました。
 日本ハムはトレードや外国人選手獲得が決まると、梨田昌孝監督ら現場には常に事後報告と聞きます。戦力構想を練るのはフロントの専権事項。現場が口を挟む余地は一切なく、代わりに現場の采配に口は出さないそうです。
 現場も当初は突然の選手の入れ替えなどに戸惑いことでしょう。しかし、与えられた戦力で戦っていくと自然と好結果が出るのです。責任の所在が明確で、他球団でよくあるフロントと現場の権力闘争も発生しにくいのだと思います。
 今オフにはダルビッシュ投手のメジャー移籍がささやかれています。しかし、たとえダルビッシュ投手がいなくなっても、来季もいつものように上位争いに顔を出すような気がしますね。

diary2011/08/11

ヤクルトの強さ

 ヤクルトが首位を快走しています。7月7日の巨人戦(神宮球場)でその一端を見ました。

 2点を追う六回一死一、三塁でした。畠山和洋選手がぼてぼての三ゴロを放つ間に三塁走者の田中浩康選手が生還し、しぶとく1点を返したのです。
 畠山選手はゴロを狙った打撃ではなく、フルスイングした結果、そうなったように見えました。評価したいのは田中選手のスタートの良さです。巨人の内野陣が前進守備ではなく、併殺狙いのシフトを敷いていたとはいえ、状況判断とスタートを切る準備の良さが光っていましたね。
 ヤクルトはこの試合、八回に追い付くと、結局サヨナラ勝ちを収めました。適時打なしで得点した六回の攻撃のように、相手にじわりじわりと重圧を掛けていこうとする戦い方が非常に印象的でした。
 今季の序盤戦は新外国人のバレンティン選手が本塁打を量産してチームを勢いづけました。しかし、そんな中でも小川淳司監督が7日の試合前に「基本線は1点を取り、守る野球をしてきた」と話していたように、きっちりした野球を見失っていませんでした。そのことがバレンティン選手の打棒に以前のような力強さがなくなった今でも、成績を落としていないことにつながっていると思いました。
 今季から飛ばない統一球が導入されました。本塁打は減り、1点の攻防にこだわってきたチームに有利に働いていることは間違いありません。ヤクルトはまさにその代表格です。最初は半信半疑だった好調ぶりでしたが、こういう試合を見せられると、最後まで続くような勢いを感じずにはいられませんでした。

diary2011/08/05

イチロー選手のすごさ

 イチロー選手(マリナーズ)のオールスター戦への選出が10年連続で止まりました。
 たとえイチローほどの実績があってもファン、さらに監督や選手はそのシーズンで成績を残さないと評価しない。情が入り込む余地はないメジャーのシビアさを最初に感じました。もっともイチロー選手は今年の成績で選ばれていたら、プライドが許さなかったとは思いますが…。
 メジャーの選手層は日本に比べて厚く、オールスター戦出場はより狭き門です。しかも日本と異なり、1試合だけ。メンバーに選ばれても出場できない選手さえいます。
 その中でイチローは出続けてきました。出るのは当然と思われるようになっていましたが、選ばれなかったことで、これまで成し遂げてきたことのすごさを再認識しました。
 もっと言うと、シーズンでもそんな厳しい評価にさらされながら、10年以上も第一線でプレーしてきたのです。シーズン200安打以上を続けてきた偉業には、頭が下がると言うしかありません。
 今、その200安打が危ぶまれています。しかし、今年は例年休みがなかったオールスター期間中を調整に充てられます。これは復調に向けての大きなプラス材料になるのではないでしょうか。休みをうまく利用し、シーズンを終えた時、200安打に届かなかったニュースが伝えられないことを願っています。

diary2011/07/25

阪神復調の陰に

 阪神が交流戦の途中から調子を上げてきました。藤井彰人捕手が故障で離脱した城島健司捕手の穴を埋めていることがその要因に挙げられます。
 城島捕手とは全く違ったタイプの捕手です。大ざっぱに言うと、投手の持ち味によって配球を変える城島捕手に対し、藤井彰捕手は打者の特徴や状態を見極めながらリードしていきます。
 城島捕手のリードには強気というイメージがありますが、実際は外角中心で揺さぶりをかけることも多くありません。逆に同じ球を続けるしつこさを持っています。
 一方の藤井彰捕手は打者の狙い球をよく洞察しています。例えば初めは直球中心に組み立て、そろそろ直球を狙ってくるとみると変化球でかわす。同じ試合、同じ打者でも配球を変えるなど、臨機応変で柔軟性に富んでいます。
 最近知ったのだですが、藤井彰捕手は近大時代に多くのタイトルを取ってきました。勝ち方をよく知っているのだと思いますね。巧みな配球とともに、あの妙な落ち着きはそこからきているのだと納得しました。
 体は小さいのですが、姿勢が低く、球を後ろにそらさない捕球技術は城島捕手より上です。控えめなキャラクターも投手に安心感を与えています。小林宏投手の復調が、藤井彰が正捕手に定着した時期と重なっているのは偶然ではないと思っています。
 昨オフ、藤井彰捕手を獲得した時には左膝を手術した城島捕手の限定的な代役のつもりでしたが、今はそれ以上の効果が出ています。城島捕手は復帰してもポジションが保証されないほどです。

diary2011/07/19

原采配にメッセージ

 6月18日の巨人―西武(東京ドーム)で巨人に交流戦後の戦い方を見据えた場面が見られました。2―1の八回一死一塁。原辰徳監督は追加点を狙い、5番打者の長野久義選手に送りバントを指示したのです。
 長野選手はチームで最も高い打率を残しており、一塁走者は俊足の代走鈴木選手。盗塁で得点圏に進め、長野選手に託す手もあったはずです。私にはもったいない思いの方が強かったです。長野選手はバントを成功させたが、結果的に追加点は奪えませんでしたから。
 一方、1点をもぎ取りにいく姿勢は際立っていました。巨人は統一球導入の影響もあり、打線が不振に苦しんでいます。昨季までのように空中戦で圧倒する試合は激減しています。
 セ球団とのリーグ戦再開を前に、原監督が攻撃の方向性を打ち出す必要性を感じていたとしても不思議ではありません。長野選手のように当たっている打者にも自己犠牲を求めることで、自軍の選手に交流戦後はこうして戦うんだとメッセージを送ったようにも見えた作戦でしたね。
 巨人は上にいるヤクルトと中日に比べると、まさにこの場面のような1点の攻防で劣っています。今後はしぶとく1点を奪い、そして守る戦いに徹していかないと優勝はおぼつかないでしょう。
 少々、遅いような気はしますが、巨人が昨季までとは全く違うカラーで、どのように上位2チームを追っていくかに注目していきたいと思っています。

diary2011/07/12

統一球の影響

 飛ばなくなった統一球の導入で「投高打低」の傾向が鮮明になっています。6月9日のソフトバンク―巨人で顕著な場面を見ました。
 ソフトバンクが1―0とリードし、七回無死一塁の守りでした。ホールトン投手は2ボールから外角高めに直球を投げました。阿部慎之助捕手はこれを強引に引っ張り、二ゴロ併殺打に倒れました。
 細川亨捕手の配球に、併殺打に仕留める狙いはなかったと思います。3ボールになると苦しいので、直球でストライクを取りにいったように映りました。
 ホールトン投手はよく腕が振れ、直球に力があったからできることだったと思います。カウントが不利になり、ストライクを取りにいって痛打された昨季までの姿はありませんでした。
 逆に阿部捕手は打線が活発だった昨季までなら、無理に進塁打を狙う必要はなかったでしょう。打線の低調が焦りとなり、チームバッティングは結果的に裏目に出てしまいました。飛ばない球が、ここまで野球の質を変えるのかとあらためて思いました。
 日本球界は昨季まで大味な試合が多かったです。打撃戦を期待するファンには面白くないでしょうが、打者はバットの芯で捉えないと長打にならず、玄人受けする試合が確実に増えました。
 打者には一層の技術向上が求められています。似たような球が使われる国際大会で日本代表が好結果を残し、また打者がメジャーで成功を求めていくなら歓迎すべき時代に入りましたね。

diary2011/07/06

松坂投手の手術

 レッドソックスの松坂大輔投手の右肘手術が決まりました。西武入団時からタフネスぶりを間近で見てきました。松坂投手だからこそ、日本であれだけの球数を投げてメジャーに移籍しても、30歳になるまで体にメスを入れることなく投げられたと思っています。と同時に、松坂ほど故障に強いとされた投手でさえ、疲労の蓄積は確実に体をむしばむのだと痛感しました。
 松坂投手が受ける「トミー・ジョン手術」は成功率が高く、肘は手術前より強くなることもあるといわれます。しかし、手術自体が初体験です。完全復活まで不安や怖さとの未知の長い闘いが待っていることでしょう。
 復帰しても投球スタイルは大幅な見直しが求められます。これまでは基本的にパワー一辺倒の投球でした。肘に負担を掛けないように打たせて取る投球を磨く必要があります。
 上体に頼っていたフォームは、下半身をうまく使うようにしないといけません。球数が増えないと調子が上がらないようでは駄目です。本格派から技巧派に変わるくらいの覚悟が要ると言っても過言ではありません。
 どんな剛速球投手でも、いつかは衰える時がやって来ます。その後も第一線で長く活躍した投手のほとんどが、どこかでうまくモデルチェンジしています。松坂投手の現役生活を長い目で考えると、本人が表現した「野球人生最大のピンチ」は実は好機でもあります。

diary2011/07/02

巨人の若手に期待

 巨人は小笠原道大選手、高橋由伸選手ら主力に故障者が続出し、精彩を欠いています。しかし、そのおかげで若手にチャンスが巡ってきました。特に大田泰示選手と藤村大介選手。巨人打線はずっと他球団の主力を寄せ集めていた観がありました。将来的に生え抜き選手だけでオーダーを組むことも夢ではないとの期待を持たせています。
  5月26日のソフトバンク戦で東京ドームを訪れました。試合前、原監督は「みんなが帰ってくるまでは我慢」と言っていました。若手の起用が苦肉の策であることに変わりません。
 ところが、いざ使ってみると大田選手も藤村選手も失敗を恐れず、はつらつとプレーしています。こんな新鮮な姿は久しく巨人にはありませんでした。原辰徳監督も内心「早く使えば良かった」と思っているのではないでしょうか。
 2軍で一緒にやっていた他の若手の励みにもなっているでしょう。勝ち星に結び付かなくても、生え抜き打線の実現には必要な犠牲であり、投資であると思います。主力が復帰しても、彼らがある程度結果を残していたら、簡単には出番を奪わないでほしいと思っています。
 今の巨人のチーム状態では誰が見ても優勝は厳しいと思います。ならば来季以降につなげる視点も必要です。かつてのように常勝を求められることはありません。育てながら勝つことを追求する時期があってもいいと思います。せっかく新しい芽が出てきました。それを摘むようなオフの補強は避けてほしいと願っています。

diary2011/06/26

阪神の低迷

 開幕前には下馬評が高かった阪神の状態が、交流戦に入っても一向に上向きません。最大の要因は緻密さを欠いていることです。
 先日の西武戦ではこんな場面がありました。二死二塁の攻撃で二塁走者は鳥谷敬選手。次の打者は中前打を放ちましたが、鳥谷選手は三塁で止まったしまったのです。
 確かに相手の外野陣は前進守備を敷いていました。しかし、2死という状況で鳥谷の脚力を考えると、当然本塁に戻ってこないといけませんでした。もう少し鳥谷のリードが大きく、スタートを切るのが早かったら、楽に生還できたはずです。
 守備では城島の軽率さが目につきます。不用意に投球をこぼしたり、送球を乱したりしています。しかも、それが失点にも絡んでいます。
 阪神の1点の攻防の弱さを浮き彫りにしたのは統一球の導入です。もともとベンチは細かな野球を求めてきませんでした。昨季の2位も選手が自由に打ちまくってのものでした。
 今季から飛ばない球になったことで、長打は出にくくなりました。今までのようには楽に点を取れなくなっています。足を絡めるなどして1点を取りにいく必要性が増したのですが、そんな野球は身に付いていません。打力が帳消しにしていたミスが、今は致命傷となっています。
 急に野球の質を変えられるものではありません。優勝候補に挙げられたチームの低迷は、まだまだ続くかもしれません。

diary2011/06/18

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