ローズ選手
印象に残っているのはパワーや技術よりクレバーさですね。日本のピッチャーはアメリカのピッチャーと比べると変化球が多いです。キャッチャーがどこにミットを構えているかである程度、球種は絞れるものです。例えばフォークはあまり左右に動かしません。そこまでの配球からフォークが来る可能性があると読める状況はあります。だからでしょう、ローズ選手は打席でバットを構えた時、キャッチャーである私の方を首を動かさずに目だけでちらりと見ていました。
そこで私は球種を読まれないように、ピッチャーが投げる直前まで中腰で構えたことがありましたね。逆にローズ選手に見せるように早めに動いて、内角に構えたところを見せておいて、実際は裏をかいて外角を攻めたりもしました。
しかし、ローズもさる者です。あの手この手で対抗してきましたから。彼はヘルメットを深くかぶるのが特徴でしたが、あれは今考えるとキャッチャーに目の動きを悟られないようにする意図があったと思います。そしてヘルメットのひさしを鏡に利用して、キャッチャーの動きを観察していたようにも見えました。
こんな駆け引きを筆頭に、頭の良さは日本の生活への適応力の高さに通じるものがありました。日本で成功する外国人選手の典型でした。惜しいのは人間性への評価が芳しくなかったことです。アンパイアへの暴言で退場も多かったです。あれだけの成績を残したことを考えると…。最後もオリックスに大事にされずに寂しく去っていったのも、その辺りも一因だったのでしょう。
diary2010/02/26




