セックスしたい

出会い系サイトで知り合ったサキさんは元キックボクサーだった。確かに引き締まった体やぶっとい太ももにその面影はあった。
キックボクサーが出会い系でセックスしてはいけないと言う法律はないが、ストイックなイメージのある格闘技者がセフレを求めているのも何だか違和感がある。
「だってセックスしたいんだもん」
サキさんはグラップラーらしからぬ甘い声で僕に甘えてきた。
僕は格闘技方面には明るくないのでよく知らないが、サキさんは国内でも何戦か試合をしているらしい。だが、現状で行き詰まりを感じ始めた時に、アルバイトをしていたタイ料理店のタイ人店主から本国のムエタイジムを紹介されたそうだ。このまま日本にいたら世界は望めないと考えていたサキさんは、迷うことなくタイに渡った。
「うん。本場のトレーニングは充実していたし、もっと強くなってから日本に帰るつもりだったんだけど」
サキさんを悩ませたのはセックスだった。なぜか周りに日本人がいないタイでの生活に、彼女の性欲はグングン増したらしい。かと言って、外国人とセックスするには抵抗があった。海外に出て日本食の素晴らしさを再認識することはよくあると思うが、サキさんは日本人とのセックスの良さを再認識したのだ。
セックスしたい
ああ、セックスしたいセックスしたいセックスしたい・・・と、キックやりながらセックスのことばかり考えるようになってしまったそうだ。
「結局、私はキックよりもセックスを選んだんだよ」
こうして日本に帰ってみると、世は手軽に男を見つけられるマッチングアプリが全盛。セックスしたいサキさんにとって、日本は願ってもない世界に変わっていた。
「キックで世界を獲る夢は無くしちゃったけどさ、今は毎日が充実しているよ」
そう言ってサキさんは別れ際に名刺を渡してくれた。それはM男専門格闘プレイ風俗のものだった。
「こっち方面に興味あるなら今度店にも来てね」
と、あいさつ代わりにタイの本場仕込みのキックをお尻にもらった。・・・今度は風俗嬢としてのサキさんに会いに行こうと思った。
家出少女
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